滴水湖 丸い湖のほとりでススキを追いかける

広大な空き地に点在するススキ
 
 ススキは秋を象徴する草花の1つだ。ハギやキキョウなどとともに秋の七草の1つとされている。ススキは人が栽培する植物ではなく、日当たりのいい山野に自生している。
 大都会・上海の街中でススキを見るのは難しい。ススキが茂っているエリアとして思い浮かんだのが、上海の南東の端にある丸い湖「滴水湖」だ。湖のほとりでススキを追いかけた。
 滴水湖周辺で開発が進んでいるのは、湖の西岸の地下鉄16号線の滴水湖駅周辺だけ。湖の東部、南部、北部は広大な空き地となっている。残念ながら空き地の主役はアシで、セイタカアワダチソウが脇役となっている。ススキはエキストラといったところで、よく注意していないとその姿が確認できない。それでも海岸に突き出した南匯嘴に向かう「浦東33路」のバスの沿線や、湖の北岸の所々でススキを見ることができる。ススキの名所とはとても呼べないが、荒涼とした空き地を見るだけでも、季節の移ろいを実感できるだろう。
(11月2日取材)

滴水湖への行き方
地下鉄16号線の終点である「滴水湖駅」の東に湖が広がっている。駅近くのバスターミナルから「浦東33路」のバスが出ていて、その終点が南匯嘴だ。
 

ススキには透き通った秋の空がよく似合う
 

穂を垂れたススキからは秋の深まりが感じられる
 

湖の北岸にはススキが群生しているエリアがある
 

夕日に染まるススキは美しく、晩秋の寂しさも感じさせる
 

浦東33路のバスの沿線にもススキの群れがある
 

日本ではネコジャラシの俗称で親しまれているエノコログサも、秋に実りの季節を迎える。朝露に濡れたエノコログサは陽光を浴びて輝く
 

空き地にはヤナギタンポポがたくさん咲いている。花にとまっている虫は蜂ではなく、アブの一種のフタホシヒラタアブだ


湖の南岸の空き地。アシの穂は褐色で、セイタカアワダチソウも晩秋には鮮烈な黄色を失うので、空き地は褐色に染まり荒涼とした雰囲気になる