新国際空手道連盟 芦原会館上海支部

自分の能力に合わせて型を身に付ける

空手は日本にいくつもの流派がある武道で、かわら割りや板割りなどのパフォーマンスで知られる。「新国際空手道連盟 芦原会館上海支部」(以下、芦原会館)は2011年に設立された空手教室だ。日本人を主体として、小学生から大人まで幅広い年齢層が空手の稽古に励んでいる。
 

芦原会館の先生と生徒のみなさん。子どもも大人もみんな一緒に練習している

 芦原会館は1980年に先代館長の芦原英幸が設立した空手教室だ。実践的かつ誰でも楽しめる新しい空手を広め、世界中に多くの門弟を抱えている。日本国内には約160、そのほかヨーロッパやアジア各国に約170の支部がある。上海支部は一般部と少年部に分かれている。本格的な肉体の鍛錬をしたいという人から、ストレス発散、護身術を学びたいなど目的はさまざまだ。
 この教室で教えているのが「サバキ」と呼ばれる技だ。従来の空手のような、なぐり合って力の強い方が勝利するというものではなく、相手の攻撃を受けない安全領域に入り、「打たせずに打つ」というやり方で相手を制圧するものだ。サバキは力の弱い子どもやお年寄りでも習得できる。この技を身に付けるために芦原会館オリジナルの型をレベルに応じて学んでいく。
 芦原会館には初心者から上級者までさまざまなレベルの生徒がいる。講師である小林幸治さんが生徒のレベルに合わせてわかりやすく説明してくれる。またサバキの型は体が柔らかい、体力があるなどの個々人の特性を利用するようにできているので、自分の能力に合わせて無理せず型を身に付けることができる。芦原会館では地道にコツコツ続けていくことを重視し、あきらめない精神を教えている。空手を通じて体だけではなく、精神も鍛え上げることができる。
 
<クラブ情報>
年齢層:8歳から50歳まで
活動日:毎週水曜日、土曜日
活動場所:建青実験学校体育館地下1階
活動内容:準備運動、基本、組手などの稽古
問い合わせ先:kojikoba@gmail.com


最初はじっくり時間をかけて準備運動を行い、体をほぐしていく


ミットを使い、足をしっかり上げて蹴る練習をする


先生が実際に相手に技をかけて、サバキの型を生徒にわかりやすく教えてくれる


毎年香港で行われる空手の大会の様子。中国や香港の空手家が集まり、技を競う



先生 小林幸治さん
 私は大学生のころに芦原会館に入会して空手を始めました。空手を始めて約27年になります。「一から教室をつくり、多くの人に空手を広めたい」という思いがあり、インドネシアと香港でも空手を教えました。インドネシアでは空手を全く知らない人が多かったので、最初は教えるのも一苦労でした。動きを何回も見せて生徒に覚え込ませました。上海で芦原会館を設立した当初は生徒が2人しかいませんでしたが、そこから知り合いに声をかけるなどの宣伝活動を行い、徐々に人数を増やしていきました。芦原会館ではすぐに上達することを目指さず、小さなことや自分ができることからコツコツ続けることの大切さを教えています。「継続は力なり」です。子どもにはあいさつや返事などの基本的な礼節を徹底させ、相手を尊重する精神を教えています。空手の練習を通じて精神も鍛えられ、日々を生きる活力も向上させることができます。1人でも多く空手の愛好者を増やし、空手を通じて元気になってもらいたいと思っています。
 
 
生徒代表 紀伊俊男さん
 私は空手を始めて約5年です。この教室は1時間じっくりウオーミングアップをするので、体にあまり負担をかけずに練習できます。毎回娘と一緒に教室に通っています。一緒に空手を練習することで、娘とのコミュニケーショがより良くなりました。娘には空手を通じて、倒れても立ち上がる不屈の精神を学んでほしいと思っています。空手の特徴である精神面の鍛錬が日頃の生活に役立っています。例えば、空手で学ぶ「間合い」は人と会話するときのタイミングや距離をはかるということに応用できます。空手を練習しているときは頭の中が空っぽになり、自分自身と向き合えます。自分の生きる意味を考え、目的を持って時間を過ごすようになりました。練習中に大量の汗をかくので、終わるとすがすがしい気分になり、疲れが汗と共に流れ落ちて体が軽くなり、いいリフレッシュにもなっています。これからも体を健康に保ち、空手を続けていきたいです。