中国が狂犬病流行国になった

 中国では毎年約2000人が狂犬病で死亡している。WHOを含む多くの専門家は、実際の死亡者は報告されている数よりかなり多いとみている。
 香港のメディアによると、多くの国では予防接種の実施とペットの厳格な輸出入規制で、狂犬病はすでに制圧されている。WHOのデータによると中国やインドなどの発展途上国では、10分に1人の割合で狂犬病によって死者が出ている。そのうちの大多数が子どもだ。
 香港のアジアタイムズが10月15日に報道したところによると、上海で生活していた1人のアメリカ人が突然しゃっくりをし始め止まらなくなった。状況はどんどん悪くなり、彼は医者に診てもらったが、数週間後に亡くなった。彼と家族、医者も意識しなかったが、しゃっくりは狂犬病が引き起こす人の神経反応の1つだ。
 この悲劇は彼がほえまくる1匹の犬にかまれてけがをしたことが原因だとはいえず、数カ月前に家族がペットショップから1匹の小犬を買ったことが原因となっている可能性がある。小犬は健康であるようにみえ、人をかむことはなかったが、男の子の顔をなめたとき、唾液を通して病気が伝染した。家族の中で母親と子どもは狂犬病の予防接種を受けていたが、父親は受けていなかった。
 北京新天地国際動物病院の彭蔚芬氏は「中国やその他の狂犬病が流行している国に行くことを恐れる必要はない。しかし、行く前に予防接種を受けるべきだ」と述べた。
 また、彭蔚芬氏は「私は外国籍の人と現地の人の狂犬病相談電話に対応しているが、狂犬病感染の危険が高いという意識が外国人にはない。ほとんどの外国人は米国をはじめとする狂犬病が制圧されている国から来ている。英国などの狂犬病が撲滅された国からの人もいる。彼らは狂犬病に関する教育を受けておらず、自分が住んでいる国が狂犬病流行国であるかどうかがわかっていない」と語った。
 WHOのデータによると、人が感染した狂犬病の99%が犬から感染したものだ。アメリカ大陸ではコウモリが多くの感染源になっている。世界では毎年約6万人が狂犬病で死亡し、そのうちの大多数がアジアとアフリカで発症している。インドは世界の死亡例の3分の1以上を占め、中国では毎年約2000人が亡くなっている。WHOを含む多くの専門家は、実際の死亡者は報告されている数よりかなり多いとみている。
 中国の犬の種類と数は近年急速に増加している。犬を飼うことが中産階級の象徴とされているためだ。中国政府にはすでに8000万匹の犬が登録されていおり、そのうち都市部には1400万匹の犬がいる。しかし、多くの飼い主がペットの登録をしたがらないため、実際の数はさらに多いとみられている。
 これらの犬は狂犬病の予防接種を受けていない場合も多い。彭蔚芬氏は「中国では10%から20%の犬が予防接種を受けているだけだ。農村部では3%にまで下がる。狂犬病が人に感染することを防げないのは、接種率の低さが大きな原因だ。中国で接種率が低いのは、狂犬病について人の理解が足りないからだ」と語った。
 ますます多くの犬が政府の目の届かないところで売買され、巨大なブラックマーケットを形成していく。
(10月18日 鳳凰資訊)