月餅新基準で迎える初の中秋節

 月餅に新しい基準が実施されてから初めての中秋節が間もなくやって来る。新基準は昨年12月に正式に実施され、五仁月餅(木の実のあんの月餅)に明確な定義が打ち出された。
 月餅市場を調査したところ、2000元以上の高価なギフトセットは今も存在するものの、300元以下の一般的なギフトセットの売れ行きが比較的好調であることがわかった。また、新基準は強制的なものではなく、以前の包装のままの月餅も販売されている。
 
300元以下の月餅セットが売れ筋
 
 北京市西城区の大型スーパーでは、既に月餅ギフトセットやばら売りの月餅の販売が始まっている。ギフトセットの価格は数十元から数百元までとまちまちで、ばら売りの月餅の多くは1斤(500g)20元から30元だった。ディスカントしている店もあった。
 西城区のあるスーパーの係員は、最近の月餅のギフトセットの売れ筋は100元から200元のものだと語った。
 ネット販売の月餅は手ごろな価格で、京東、天猫、1号店で調べると、販売量ベスト10の月餅ギフトセットの価格は平均で200元以内だった。そのうち天猫の価格は100元を下回っていた。
 
一部の高級ギフトの包装は月餅の3倍の重量
 
 ネット上では高価な月餅ギフトセットも販売されているが、販売量はおしなべて少ない。
 京東、天猫、1号店はともに2000元以上の月餅のギフトセットを販売している。三層になったギフトセットの価格は2600元を超え、月餅1g当たりの価格は一般的な月餅の10数倍だった。ネットでの購入者は、「ブランド」が月餅の価格を上げていると考えている。
 ネットで高価な月餅のギフトセットを買ったある人は、月餅自体の味以外にも「包装」の質が高価な原因だと考えている。この人はギフトセットの月餅は1.5キロ余りしかないのに、包装も含めた重量は6キロに達し、包装の材料は金属で、外装は非常に高級だと語った。
 ネット販売の高級月餅の販売量はそれほど多くなく、天猫を例に取ると、10種類の最高級月餅ギフトセットの販売量は1カ月に平均20個以下で、そのうちの6種類は1つも売れなかった。
 
新基準は強制ではなく、以前の包装の月餅も販売
 
 市場で販売されている月餅の中には、包装に「GB/T 19855」の商品基準番号が印刷されているものがあり、以前の「GB 19855」が記されているものもある。
 中国焙烤食品糖制品工業協会が「2016年全国月餅業の発展の動向」で報告したところによると、新しい基準は推薦するもので、強制ではなく、この基準を実施する企業は改訂された個所をきちんと研究し、それに関わる作業を良好に行わなければならないとしている。
 新しい基準は、業界の基準を緩和するものなのだろうか。北京稲香村食品工場の郭亜萍副工場長は「国家基準は推薦するものではあるが、企業はこの基準を採用し、包装に新しい商品基準番号を記し、基準が提示する内容を厳格に守るべきだ」と話している。
 企業が新基準を実施する場合、以前の商品基準番号を記した包装はどのように処理すればいいのだろうか。郭副工場長は「月餅のギフトセット1個当たりの包装のコストは数元から数十元とまちまちだが、大量に廃棄するとなると大きな浪費となる。稲香村では以前の包装の在庫がある間は、新しい基準番号を貼ることで元の基準番号を覆うことにしている。新しい包装を印刷する際に、新しい基準番号を印刷する」と対応策を語っている。
 
五仁月餅に厳格な定義
 
 今年販売される月餅は種類が少し増える。新基準では「潮式月餅」「滇式月餅」「晋式月餅」「瓊式月餅」「台式月餅」「哈式月餅」の6種類が加わった。
 最も注目される五仁月餅に対して、新基準では「クルミ、アンズ、オリーブ、ゴマの実の殻を取った中身、ヒマワリの種の中身などの5つの主要原料を加工したあんを使った月餅だけを五仁月餅と称することができる」という定義を打ち出した。
 これがたちまち論争を呼んだ。五仁月餅に上記の5種類の果実が含まれなければならないのかと。
 これに対し、中国焙烤食品糖制品標準化技術委員会菓子分科技術委員会は文書で、「『など』の文字は、広東式五仁月餅の配合を上記の5種類の果実使用に限定しているわけではない」と説明している。
 郭副工場長は上記の文書に対し、「南方のオリーブの実を入れた五仁月餅であろうと、北方のマツの実を入れた五仁月餅であろうと、クルミやアンズなどの5種類以上の果実を入れたあんで作った月餅は、すべて五仁月餅と称することができる。月餅は伝統食品で、中国の各地で生産されている。月餅の新基準は月餅業会の生産の規範となり、伝統食品の文化の伝承と革新を促すものだ」と理解している。
 
コスト増加でも大幅値上げがない理由は
 
 ある月餅企業の責任者は「今年に入ってから、食用植物油、白砂糖、木の実などの原材料費と人件費が上昇し、月餅のコストも増加している」と明かしている。
 コストの増加にもかかわらず、一部の企業は月餅の価格を大幅に引き上げてはいない。
 郭副工場長は「稲香村には商品の価格管理戦略を製造工程の工夫がある。原材料価格の上昇がコスト増加に対し一定の割合を超えたときには価格を調整する。しかし、現状ではその水準に達しておらず、今年の月餅の価格は基本的に据え置く予定だ」と語った。
 中国焙烤食品糖制品工業協会は報告の中で、今年は原材料の価格と人件費が上昇するものの、月餅の市場価格は基本的に前年と同じか若干上昇する程度にとどまると指摘している。また、報告書では月餅の売り上げが2013年、14年に減少し、多くの企業が自社の商品を見直し、合意理的な利潤を確保しているので、価格はより合理的で大衆的なものになるとしている。
(9月5日 中国新聞網)