工事中に「開灤れんが」が出土

 近ごろ、上海市の南昌路のアパートで、黄浦区の水防対策部門の関係者がアパートの下水道改良工事のため庭を掘り返したところ、地下から数十個のれんがのかけらが出てきた。このアパートに住む宋さんがれんがを詳しく調べると、ゾウと英語の文字が彫られていることがわかり、何か訳があるに違いないと思った。宋さんは黄浦区の関係部門で連絡した。担当者もこれを重視し、れんがを地面に戻した。
 
地面を掘り返し「骨董品のれんが」が掘り出された
 
 南昌路のこのアパートはヨーロッパ式の建築だ。宋さんは「私は今、40歳すぎだが子どものころからここに住んでいる。この建物は解放前に外国人が建てたもので、このようなれんがが庭を覆っていたと聞いている」と語った。
 このれんがには、どんな歴史的価値があるのだろうか。れんがの表面には縦横の縞模様があるだけだ。一見すると普通のれんがと違いはない。しかし、ひっくり返すと、れんがの裏面には1匹のゾウと英語のアルファベットの「KMA」が彫られている。
 
開灤れんがの作りを考える
 
 記者は上海市歴史博物館の王毅研究員に聞いた。王研究員は「2つの特徴から見て、このれんがは『開灤れんが』だと思われる。19世紀末に始まり、李鴻章が唐山に炭鉱を開発したとき、同時に建てた窯で焼かれたものだ」と分析した。
資料によると「KMA」は開灤鉱務局の英文(Kailan Mining Administration)の略だ。中華民国の時代に、開灤れんがは中国の輸出品の中で最も量の多い工業製品だった。れんがには多くの種類があり、耐摩耗性、耐食性が高く品質が優れていた。
 王毅研究員は「歴史建築の保護は1つの大きなコンセプトで、古い建物や洋式の建物の1つのれんが、1つの瓦から保護を始めなければならない。それらは一種の歴史の痕跡で、時代の記憶の1つなのだから」と語った。
(8月23日 新民晩報)